小笹寿しといえば
知る人ぞ知る江戸前鮨の名店らしいですが
この店の名前を知ったのは
ボクが鮨を食べ歩き始めるもっと前の話し
今は亡き作家の山口瞳氏が売れてない時代に
御尊父の通夜で振る舞う食事で悩み
親しくしていた小笹の大将に頼んだところ
通夜の参列者には大好評
それもそのはず小笹寿しは銀座の超高級鮨店
にも関わらず
大将は必要最低限のお金しか受け取らず
山口瞳氏を涙させたというエピソードです
その山口瞳氏曰く
小笹の穴子には宇宙を感じるそうで
この穴子のキジ焼きを
食べる日を夢見ていた気がします
本家本元の小笹寿しは下北沢に移転して
店を開いた名物大将は逝ってしまいましたが
ココ銀座には暖簾分けした
小笹の遺伝子が残っているのです
江戸前鮨とは何ぞやと聞かれても
答えられないレベルのボクですから
あまりアレコレ言えませんが
同行者曰く
こんな美味い鮨初めて食べたそうで
彼の言葉があれば他に説明は不要です
今どき流行りの鮨店とは
雰囲気もにぎりも違うけれど
これぞTHE江戸前鮨
銀座の路地裏に伝統は受け継がれているのです
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